店員に注意されても無視してカメラを..
これって違法なの⁈
YouTubeのVlogやTikTok、Instagramのショート動画ブームに伴い、街中のカフェやアパレルショップ、飲食店などでカメラを回す人が日常的に増えています。
そんな中、お店のスタッフから「申し訳ありませんが、他のお客様のご迷惑になりますので店内での撮影はご遠慮ください」とはっきりと制止されたにもかかわらず、「客の自由だろ」「今いいところだから」と無視して撮影を強行する。
「ただスマホで動画を撮っているだけだし、お金を払っている客なんだからこれくらい許されるはず」と言い訳したくなるかもしれません。しかし実はこれ、日本の法律上、警察を呼ばれて現行犯逮捕されたり、店側から高額な訴訟を起こされたりしても文句は言えない明らかな違法行為であることをご存知でしょうか?
店側の許可や指示に従わずに無断で撮影を続ける行為は、店側の「施設管理権」や「業務遂行権」を侵す行為となり、刑法の『威力業務妨害罪』や、民事上の『肖像権侵害による損害賠償請求』の対象になるリスクがあるのです。
「客だから」は通用しない!お店が持つ「施設管理権」という絶対ルール
「お金を払って入っている店舗なのに、なぜ撮影を制限されるの?」と不満に思うかもしれません。その理由は、法律上で認められている「施設管理権(しせつかんりけん)」にあります。
飲食店やコンビニ、商業施設などの店舗は、不特定多数の人が出入りできる場所であっても、基本的には「お店(企業やオーナー)が所有・管理する私有地」です。そのため、管理者は「店内でどのような行動を許可し、何を禁止するか」を自由に決める権利を持っています。
店側が「撮影禁止」というルールを掲げている、あるいは現場の店員が「撮影をやめてください」と意思表示をした時点で、そのスペースにおける撮影許可は完全に消滅します。それにもかかわらず無視してカメラを回し続けるのは、他人の家に土足で上がり込んで勝手に動画を撮るのと法的に同じ、重大な権利侵害になります。
刑事・民事ダブルでアウト!「威力業務妨害」と「肖像権侵害」の罠
店員の制止を無視した強引な撮影は、具体的に以下の深刻な法的主罰につながる恐れがあります。
- 【威力業務妨害罪(刑法第234条)】:店員が「やめてください」と言っているのに拒否して撮影を続け、店側の正常な業務を妨げたり、他のお客様を不快にさせて退店させたりする行為は、「威力(人の意思を制圧するような勢力・行動)」を用いて業務を妨害したとみなされ、3年以下の懲役又は50万円以下の罰金という重い刑事罰が科される可能性があります。
- 【民事上の損害賠償請求】:映り込んだ店員個人や他のお客様の「肖像権(勝手に顔や姿を撮影・公開されない権利)」を侵害することになります。特にその動画をSNSにアップロードして拡散させた場合、店側や個人から「精神的苦痛に対する慰謝料」や「店舗のイメージダウンによる営業損失」として、数百万円規模の損害賠償を請求されるケースが実際に発生しています。
お店も自分もハッピーに!店内撮影でトラブルを100%回避する3つの正攻法
美味しい料理や綺麗な店内を動画に収めたいとき、法律違反を犯さずにスマートに楽しむためのマナーです。
- 1. 撮影前に必ず店員に確認を取る(許可を得る):これが最も大切かつ確実な方法です。入店時や注文時に「SNSに載せたいのですが、料理や店内の写真を撮っても大丈夫ですか?」と一言確認しましょう。「他のお客様やスタッフが映らない範囲ならOKです」など、具体的なルールを教えてもらえるので安心して撮影できます。
- 2. 「撮影禁止」のサインや張り紙を見逃さない:店舗の入り口やメニュー表、壁などにカメラのマークに斜線が入った「撮影禁止アイコン」がないか必ず確認しましょう。それがある場合は、確認するまでもなくカメラを出すこと自体がマナー違反です。
- 3. 他の客や店員の顔には必ずモザイク処理をする:万が一、許可を得て撮影した動画であっても、背景に他人の顔や名札がはっきりと映り込んでいる場合は、そのままネットに投稿してはいけません。編集アプリを使って必ず100%モザイクやスタンプで隠す処理を施し、肖像権の侵害を徹底的に防ぎましょう。
まとめ
お店のスタッフから制止されたにもかかわらず、店内でスマートフォンやカメラでの動画撮影を強行する行為は、店舗の施設管理権を侵し、刑法上の「威力業務妨害罪」や民事上の「肖像権侵害による損害賠償」の対象となる明らかな違法行為です。
「お客様は神様だから何をやってもいい」という時代は終わりました。撮影をする際は必ず事前に店舗の許可を取り、周囲への配慮を忘れないという正しい法律の境界線とマナーを守って、安心な物流ライフ・デジタルライフを送りましょう。
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